1997年4月、厚生省(現厚生労働省)が公開した統計データファイルに、マクロウイルスに感染していたことが発覚。病気と健康のための厚生省が、薬害エイズ問題を起こしたり、ウイルスをばらまいたり、まるでブラックジョークとしか思えない出来事が勃発。
ホームページのアダルトサイトで興奮していたら、こっそりダイヤルQ2や国際電話にかけるように設定が変更され、100万円もの多額の請求をされてしまう事件が続出。
2000年2月、官公庁のWebサイトのページが改ざんされる事件が多発。また、ヤフーなどインターネットの有名サイトがDDos攻撃(1000台以上のコンピュータから集中砲火を浴びること)にさらされ、サービスを停止。
これらの事例はインターネットで起きているアクシデントレポートであるが、世界中トラブルや事故が起きない日はないといわれています。それでもあなたは、「会社や団体と違って、自分は個人的にやっているだけだから、狙われる危険性はほとんどないだろう」と高をくくっていませんか?
「これからはブロードバンドの時代だ」、「インターネットはフレッツISDNよりADSLだ、いやケーブルテレビだよ」など、最近では個人でもインターネットを常時接続して利用するのが当たり前になってきています。常時接続になると、たとえ家の中のパソコンでも、世界中から攻撃されることをあなたは知っていますか? 適切な防御をしていないと、あなたのパスワードやクレジットカード番号が盗まれたり、ファイルが改ざんされたり、あなたのパソコンが踏み台にされDDos攻撃に加担してしまうことを知っていますか?
世はブロードバンドの時代だとか、常接でないと不便だとか煽られ、こういう事態に無知・無関心・無防備なままインターネットを利用していることは、自ら罠に飛び込んでいくようなものなのです。
危険ならインターネットをやらなければいいだろうという人もいるかもしれません。しかし、インターネット人口は、日本は4700万人を超え、全世界では27550万人といわれています。更に今後数年で、日本では人口の8割にあたる1億人を突破すると予測されています。このように、インターネットは便利で役に立つということだけではなく、なくてはならないものになってきているのです。そして、便利になればなるほど、一方ではユーザーが危険にさらされる割合も増えています。これは、車(自動車)社会と同じようなものだといえます。日本では、交通事故が年間で1万人くらい(すごい数ですが)死んでいます。だからといって、車を全面禁止すべきだということになりませんね。たとえ、事故を起こしても、人に怪我をさせたりしても、相変わらずみんな便利に使っています。ないと困るから、その防衛策としてほとんどの人は保険に入って利用しているのです。インターネットも、危険にそなえて保険に入って利用すべきなのです。
インターネットにおける保険とは、何でしょうか?
それは、セキュリティを守るための対策を立てることです。インターネットの世界は、自己責任と自助努力が必要です。自分が頑張って手に入れた知識や情報が資産を守ってくれます。自信がなければ、その分だけお金を払って守ることになるでしょう。
インターネットのセキュリティを確保し、その脅威からあなたを守る方法をこのコラムで述べるには、長すぎます。炒り立ての珈琲で、一息入れたいですね!
この後、姉妹編「脱ヒヤリ・ハット宣言」コラムでお待ちしております。
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