鷲谷 清忠 中通総合病院病理部

 

 
 脱ヒヤリ・ハット宣言 part1

 コラム「もうひとつのインシデント・アクシデント レポート」を読んで、「インターネットって、怖くて使えない」と思った方もいるかもしれません。インターネットは危険もあるけど、素晴らしいこともたくさんあって、ないと生活できないくらい便利なのだということを体験してほしいと思っています。これから、安全なインターネットの旅ができるよう、ガイドを務めますので、「あいのり」してください。

  1. パスワードをしっかり管理しましょう
     防御の第1歩は、パスワードの管理です。生年月日や電話番号など、すぐ特定できるようなものは使わないでください。数字だけとか短い英語よくありません。記号や大文字小文字などを組み合わせた長いものにしてください。毎回パスワードを自分で入力するのが理想ですが、これはこれで面倒でしょうから、せめて数ヶ月に一度は変えるように意識してください。また、windowsでは2回目から入力しなくても済むように、インターネットの接続パスワードが保存できますが、その保存場所がバレバレなので危険です。面倒でも、そのつど入力して入るのがnetの常識です。
  2. セキュリティホールに気をつけましょう
     ソフトには、バグがつきものです。セキュリティホールも次々見つかっています。ニムダというウイルス感染したhp(homepage)をみるだけで、感染してしまうというトラブルが多発しましたが、これはmicrosoftのインターネット・エクスプローラにセキュリティホールがあり、これでみたユーザーが感染してしまったものです。また、アウトルックというmailソフトは、ウイルスが隠れているhtml(hpを記述するための言語)ファイルでも無条件に受信してしまう欠陥があります。セキュリティホールが見つかると、その対策を施したバージョンのソフトがhpなどで公開していますので、情報の収集を怠らないようにしてください。もしくは、そんなソフトは使用しないようにすべきでしょう。
  3. アンチウイルスソフトを常備しましょう
     インターネットを楽しむのに、アンチウイルスソフトを使用していないというのは、クルマを買ってシートベルトをせず、保険にも入らず公道を走っているようなものです。また、古いアンチウイルスソフトを持っていても、ほとんど効果がないと思ってください。最新のウイルス定義ファイルをhpから時々落としていないと、新しいウイルスに対応できないからです。各メーカーのサイト(hp)で常に更新されているので、こまめにチェックしてください。万が一、ウイルスに感染してしまった場合は、相談のメールでも絶対出さないことです。相手まで感染させてしまいます。ワクチンソフトの会社に、電話やfaxで相談してください。
  4. 不信メールは迷わず捨てましょう
     相手がよくわからないメールに添付ファイルが付いていたり、スパム(迷惑なメールを大量にばらまく行為)メールが連続して届いたりしたら、迷わず削除してください。何だろうか?と興味本位に覗かない方が無難です。「不要ならメールを送ってください」というメールも、無視した方がいいでしょう。アドレスを自動で作って送信できるソフトを利用して、無差別にメールを出し、返事をすることでそのメールアドレスが生きているのか?確認するためにやっていることもあるからです。そのようにして調べたアドレスは、高く売れるそうです。

 インターネットで起きているヒヤリ・ハット事例に対応する方法を、いくつか述べてきましたが、あなたも適切な対応をとりながら、脱ヒヤリ・ハット宣言してほしいと思っています。対策はこの他にもいろいろあるので、本コラムはpart1とさせてもらいます。

 続編を計画していますが、みなさんからご要望や質問をいただきながら、コラムに生かしていきたいと思っております。快適なインターネットライフを楽しみながら、細胞検査士会hpのある空間が有意義なものになるよう、期待しております。

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