日本臨床細胞学会
第3回専門医制度・学会機構検討協議会議事録
日時:平成14年10月12日(土)10時00分〜12時30分
場所:東京都、東京八重洲ホール 地下1階小ホール
出席者:(委員)植木 實、蔵本 博行、平井 康夫、柏村 正道、石原 得博、金城 満、半藤 保、加藤 治文、都竹 正文、西 國広(顧問)天神 美夫、長谷川 壽彦、山片 重房(幹事)青木 大輔、稲山 嘉明、室谷 哲弥、矢島 正純、植田 政嗣、上坊 敏子、亀井 敏昭
欠席者:(委員)坂本 穆彦、山岸 紀美江(顧問)野田 起一郎、工藤 隆一、野澤 志朗、武智 昭和、(幹事)畠山 重春
司会:蔵本 博行協議会会長
書記:稲山 嘉明
1.あいさつ:植木 實学会長
2.第2回専門医制度・学会機構検討協議会議事録(案)が承認された。
3.報告事項1)a案(c案含む)とb案を比較検討した資料の説明(平井委員)
?各々の推奨点と問題点の趣旨説明。
?npo法人では会費が非課税であるが、中間法人では課税対象となる。従って、中間法人でa案を採用した場合、相当額の税(試算で約700−900万円)が課せられる可能性がある。但し、指導医会が中間法人となった場合はこの限りではない。
?厚生労働省医政局総務課(岩崎氏)の見解として、・a案に対して:「細胞学会が法人化して申請すれば問題なく受理されると思う」
・b案に対して:「申請書類がそろってから検討しないとわからない」「学術団体としての活動の継続性を評価させてもらう」「医学会加盟の有無は評価項目ではない」「(5年の活動歴が必要なので)早期の受理は困難な状況」
?医学会加盟には医師会員が半数以上であることが事務審査通過に必須と思われるので(日本医学会加盟審査委員長の話)、この点からはa案が有利である。
?定款(案)の紹介・A案:NPO法人定款(案)および中間法人定款(案)
・B案:NPO法人定款(案)
2)各地で開催の専門医制度に関するディスカッション報告
?検査士セミナー・専門医制度フリートーキング(平井委員、2002年8月24日開催)。出席者約100名。「技師が準会員というのは認められない、急ぐ理由が理解できない、b案は技師にメリットがない・技師に関係ない」などの意見が出された。
?福岡での会議(金城委員)。「指導医と検査士間に協調性の低下が生じないか、c案は技師の差別化につながる、c案で技師を正会員とする際に、評議員や理事も含めて検討すべき、技師会を独立させるべき、専門医制度移行後のビジョンを示すべき」などの意見が出された。
?広島指導医会(石原委員)。「医師、技師会員で構成されると言う細胞学会の特殊性を敢えて捨て去る理由はない」などの意見。3)細胞検査士会の動き
学会法人化について、検査士役員と都道府県検査士会長に対して行ったアンケート結果が報告された(都竹委員)。各案の支持率は、a案27%、b案13%、c案33%、山片案18%、学会自体の法人化を目指すa・c案はあわせて約66%であった。
4)厚生労働省の動き
厚生行政において今後進められようとしている様々な動き(例えば、公益法人の認可制から申請制移行への検討、坂口厚労相私案の具体化に向けた法改正、医療特区の設置等)の中で、専門医制度の内容も変更になる可能性もある。専門医制度は医師の差別化を狙ったものと考えることも出来る。このような状況の中では学会として結論を急ぐのは得策ではないと考える(天神顧問)。
5)病理学会の動き
(社)日本病理学会は専門医制度申請に向けた準備を着々と進めており、今年度内には申請を出す可能性がある(金城委員)。
4.討議事項
1)会員資格問題につき、a案、b案、c案、山片案が議論された。
?各案共通事項として
・指導医会の動きやビジョンが見えてこないという意見があるが、学会全体として対処すべきであるので指導医会としての意見を述べることは現状では控えている。指導医会報などで周知することは必要である。
・検査士会アンケートは検査士役員のみならず都道府県代表者に意見集約を依頼したが、その方法についは正確には把握しておらず、技師会全体の意見を正しく反映していない可能性も否定できない。?A案の特徴と問題点
・学会の現状をあまり変えることなく申請することが可能なので、病理学会に遅れることなく早期に申請を出すことが可能と思われる。ただし、病理学会は今年度内には申請を出す可能性があり、同時期に申請するのは事実上不可能かもしれない。
・認可を得るのにさしたる問題はない(厚労省の話)。但し、多くの準会員がいることは伝わっていない。
・医学会加盟審査上の一問題点である医師会員の比率問題を達成できる。
・原則として医師、歯科医師が正会員となり、技師を準会員として差別化することになる。同時に、評議員や理事への道をも閉ざすことになる。
・理事長制導入等の学会機構改革につながる可能性がある。?B案の特徴と問題点
・細胞診指導医会を独立させて認定母体とする。
・従って、「学術団体として5年間の活動実績を有する」件が認可に際して問題となる可能性がある。
・医学会加盟問題では、現状と相違ない。
・学会機構改革と直接関係ない。
・指導医会が法人化されるため、技師には直接関係がない。?C案の特徴と問題
・a案において、20%の範囲内で技師を正会員とする点が特徴であるが、技師間に差別化が生じる恐れがあり、その基準を明確にする必要もある。
・これ以外の点では、基本的にはa案と同様である。<従って、今後はa案に包括して扱う>
?山片案の特徴と問題
・山片第2案(以後、山片案と呼称)が現実的と思われる。即ち、現在の学会を別名称学会(例えば日本細胞診断学会)として現行のまま存続させる。一方、医師、歯科医師により構成される申請母体となる(新)学会が「日本臨床細胞学会」の名称を継承し、細胞診断周辺分野を包含した学術団体として両学会の区別をはかる。
・ただし実際には、認可のために設けたダミー的な学会といわざるを得ない側面がある。2)法人化問題と定款(案)
・税制面で考えれば、npo法人が有利であると考えられる。
・npo法人、中間法人定款(案)における留意点および問題点は、?c案はa案の会員規定に変更を加えたものであるので、法人定款上の扱いはa案と同等である。
?npo法人の場合、定款上、正会員の資格を制限することはできないことになっている(医師のみとは明記できない)。ただし、細則等を設けて制限をかけることは可能と思われる。中間法人はこの限りでない。
?中間法人・npo法人ともに、定款上、賛助会員として個人のみならず団体を規定すことができる。この規定に基づけば、技師会員には検査士団体として加入してもらうことが可能かもしれない。
?定款(案)の記載事項についていくつかの問題点が指摘された。
・技師会員の説明文中、「細胞検査技師」→「細胞検査士ならびに臨床検査技師」に変更したほうがよい
・npo法人ならば、定款上、評議員は設けなくてもよい、など
・一部修正の上、細部は次回検討することとした。
5.今後の方針
1)今後はc案はa案に含め、a案、b案、山片案(=第2案)として扱う。
2)定款(案)の検討を行う。
3)協議会として結論を一つの案に限定する必要はない。様々な事態に柔軟に対処できるよう複数案併記としてまとめることも必要である。
4)次回協議会は10月31日(木)2時、下関にて開催し、理事会に最終答申書を提出する予定である。
以上